カメラをやっていると、「星空や天の川が写った星景写真を撮りたい」と思うことはないでしょうか?
はじめて撮ったときには、「ピンボケ、露出ミス、手ブレ」など様々なミスに悩まされました。
星空写真は昼間の撮影と状況が異なるため、あらかじめ設定をしておかないとミスが多発します。
今回はミスの削減や効率UPに繋がる設定についてご紹介していきたいと思います。
1.手振れ補正と長時間NRの設定
星空撮影時にやっておくと良い設定について紹介します。
1-1.手振れ補正はOFFにする
1-2.長時間NRは状況に応じてON,OFFを切り替える
1-1.手振れ補正はOFFにする
三脚にカメラを載せる時は、基本的に手振れ補正の設定はOFFにします。
星空を撮るときも同様で、手振れ補正が逆効果となってしまう場合があるためです。
1-2.長時間NRは状況に応じてON,OFFを切り替える
長時間NR(ノイズリダクション)とは、長時間露光時に目立つ粒状ノイズを軽減するための設定です。この設定を有効にすると画質は向上しますが、処理に時間が掛かります。しかし、処理中はカメラの操作が出来ないので、何枚も連続して撮りたい場合はOFFにしておくと良いでしょう。
・画質優先 → 長時間NRをONにする
・撮影枚数優先 → 長時間NRをOFFにする
2.撮影モードとフォーカス設定
星空撮影では撮影モードとフォーカス設定を変更する必要があります。
2-1.撮影モードは(M)マニュアルにする
2-2.フォーカス設定はマニュアルにする
2-1.撮影モードは(M)マニュアルにする
撮影モード:M(マニュアル露出)
星空の撮影では、撮影モードをM(マニュアル露出)に設定します。
シャッター速度やF値、ISO感度などを自身の手で設定する必要があるためです。
2-2.フォーカス設定はマニュアルにする
星空撮影は辺りが暗くオートフォーカスが効かないため、フォーカス設定をマニュアルにします。
ピント合わせは星空撮影の中でも非常に重要なので、必ずマニュアルに設定しておいてください。
3.F値とシャッター速度とISO感度
F値とシャッター速度とISO感度について簡単に説明します。
3-1.F値は解放にする
3-2.シャッター速度は長くし過ぎない
3-3.ISO感度は極力低く設定する
3-1.F値は解放にする
基本的にF値は解放でおこないます。
星空撮影の場合は可能であればF2.8以下のレンズが1本あると良いでしょう。
3-2.シャッター速度は長くし過ぎない
星空撮影の際は、シャッター速度を4秒 ~ 8秒 ほどにすることをオススメします。
これ以上長い時間になると星が線上に写ってしまい、ミスショットになってしまいます。
広角レンズの場合は星が小さく写るので多少シャッター速度を落としても線になりにくくなります。
また、F値の低いレンズを利用した場合、シャッター速度やISO感度を減らすことができるので、高品質な写真を撮れますが、レンズの構造上、F値が低すぎると星が縦に伸びてしまうことがあるので、一概にF値が低いレンズが良いとは言えないのが難しいところです。
3-2.ISO感度は極力低く設定する
ISO感度の設定も星空撮影では重要なポイントです。
露出ミスに繋がらないようにシャッター速度とバランスを取りながら設定値を決めていきます。
α7Ⅲは高感度に強いので、ISO4000ほどの写真でもノイズが気にならないです。(人によります)
4.ピント合わせと構図確認の設定
ピントを合わせるための補助設定と、構図を決める際に役立つ設定を紹介します。
4-1.ピント拡大の設定
4-2.ブライトモニタリングの設定
4-1.ピント拡大の設定
星空撮影をする際には、ピント拡大設定を必ず入れておきましょう。
私はカスタムボタン2にピント拡大設定を入れ、ピント拡大時間を無制限にしています。
また、初期倍率を「x5.9」に設定することをオススメします。いきなり最大にすると、どこを見ているのかわからなくなるので、中間の値である「x5.9」を入れると良いと思います。
(ボタンを2回押せば最大倍率にできます。)
4-2.ブライトモニタリングの設定
最近のSonyのミラーレスカメラには、ブライトモニタリング機能が入っています。
この機能を有効にすると、暗い中でも構図合わせができるようになります。
モニターに写っている画面をデジタル的に明るくする機能で、夜間の構図合わせ時に重宝します。
私はカスタムキーの「マルチセレクターの中央ボタン」に入れています。
5.便利な設定
あらかじめ準備しておくと便利な設定について紹介します。
5-1.マイメニューへの登録
5-2.カスタムキーまとめ
5-1.マイメニューへの登録
マイメニューへ夜間撮影時に使う機能をまとめて入れておくと便利です。
メニュー画面の一番右★から登録ができます。
夜間撮影に限らず、よく切り替える設定を登録しておくと良いでしょう。
5-2.カスタムキーまとめ
わたしのカスタムキー設定についてまとめました。
使いやすいかは人それぞれですので、参考程度にご覧いただければと思います。
コントロールホイール:ISO感度
カスタムボタン1(C1):ホワイトバランス
カスタムボタン1(C2):ピント拡大
カスタムボタン1(C3):フォーカスモード
カスタムボタン1(C4):グリッドライン
マルチセレクターの中央ボタン:ブライトモニタリング
中央ボタン:フォーカススタンダード
左ボタン:検出対象
右ボタン:ISO感度
下ボタン:APS-C S35/フルサイズ切り替え
AEL:ピクチャープロファイル
AF-ON:瞳AF
フォーカスホールドボタン:フォーカスホールド
今回は星空や天の川を撮る際に、ミスの削減や効率UPに繋がる設定について紹介しました。
何度か撮影すると身についてくるはずなので、まずは撮影にいってみましょう!